
大学入試で英文法の大切さはわかっているけど、どの文法書を選んだらいいのかわからない!

自分にあった文法書ってどうやって見つけるんだろう?
受験に真剣な人ほど参考書選には迷いますよね。
実際どの参考書を選ぶのかは重要で、選び方をまちがえると、やる気を失ったり、時間のムダになってしまうことも・・
この記事では、英会話業界歴10年以上、現役講師のわたしが厳選した、本当に力がつく参考書7選をレベル別にご紹介します。
自分に合った参考書を見つけたあなたは、ここからグンと自信がつくことまちがいなしです!
【大学受験】英文法の参考書の選び方

まずはじめに、英文法の参考書を選ぶうえで重要な、3つのポイントを確認します。
1.今の自分のレベルにあっている
参考書を選ぶとき、つい目標大学合格レベルから手を出したくなりますよね。
残念ながらこの選び方はキケンです。
その理由は2つ。
- 勉強している自分に満足してしまう
- 「わかる!」感覚こそが意欲をくれる
英語は中学~高1までの「基礎」が最も重要。
この期間の知識があいまいな人は難関大学の複雑な参考書に取り組んだところで、やった気になって終わるのがオチです。
また、人のやる気は物事が前に進んでいる感覚が得られたときに高まることが科学的にわかっています。
つまり

わかった!
できた!
この感覚がこそがやる気をくれます。
そのため、参考書全体の3~5割はすでに知っているものを選ぶようにしましょう。
2.実践問題数が多い(中級以上)
文法は単語とちがい、それだけ覚えたら高得点が取れるわけではありません。
たとえばこんな例文。
Hearing the news, he got angry.
(その知らせを聞くと、彼は腹を立てた)
She greeted me, smiling brightly.
(彼女jは明るくほほ笑みながら私にあいさつした)
どちらも分詞構文ですが、文脈によって「時」「付帯状況」と意味が変わりますね。
このような問題をパット見て瞬時に答えるにはたくさんの実践問題に触れることが必要。
そのため、高1までの基礎を身につけたら実践問題の多い参考書を選びましょう。
たくさんまちがい、少しずつ慣れることで攻略できるようになります。
3.解説がわかりやすい
参考書を選ぶとき、つい問題だけに意識が向いてしまいがちですが「解説のわかりやさ」はとても重要です。
なぜなら参考書の目的は、自分のまちがいに気づきクリアにしていくことだから。
そのためには解説を読んで納得できるものでないと意味がありません。

でもネットで買う場合、解説まで見れないからわかんない!

有名講師の本から選びましょう!
実績のある有名講師は伝え方のプロです。
そんなプロが書いた参考書は、まるで講義を受けているような語り口調での説明や解説のわかりやすさが特徴。
迷ったら実績のある講師の参考書を選びましょう。
では、これらのポイントをふまえた、おすすめの参考書7選をレベル別に見ていきましょう!
【大学受験】おすすめの英文法の参考書7選

【初級:基礎文法の理解を高める】
偏差値50程度まで
ここでいう初級とは中学~高1文法のレベル。
実は高2以降で英語につまずく人の多くは中学英語が完ぺきでないことが原因。
もしあなたが、前置詞・動名詞・関係代名詞ってなに?と聞かれても、わかりやすく答えられないなら、ますは初級レベルからやり直しましょう。
初級レベルを固めることで中級以降の上達速度が断然変わります。
大岩のいちばんはじめの英文法
【超基礎文法編】
東進ハイスクールの講師 大岩先生が中学~高1までの英文法を基礎から説明する1冊。
さし絵やイメージが多く文法に苦手意識がある人にピッタリ。
第24講まであるが、1日20分もあれば1講座は終わるため、10日ほどで一周も可能。
各章の終わりにカンタンな確認問題がついており、「読んで満足」が起きにくく、さらに巻末の索引を活用すれば、調べたい文法項目に素早くたどり着けるため辞書的に活用もできます。
- 中学文法に不安がある
- ぶ厚い参考書だと飽きてしまう
- 解説書より話し口調の講義系が好き
- 解説中心で問題数が少ない
- 受験対策にはこのあと中級レベルが必要
安河内の新英語をはじめからていねいに 完全版
東進ハイスクールの講師 安河内先生が中学~高1までの英文法を基礎から説明する1冊。
1994年の発行以来ロングセラーで、この完全版は入門編と完成編を1冊にまとめたすぐれもの。
4色フルカラー、図も豊富、さらに理解例文と復習問題の読み上げる音声のダウンロードが可能です。
ネイティブの協力を得た「生きた」英文が収録されており、教科書英語より楽しんで学習できます。
また各講の最後に文法のルールが一問一答形式で記載されているため、効率よく文法事項を確認できる。
- 中学文法に不安がある
- リスニングや音読もしたい
- 解説書より話し口調の講義系が好き
- 解説中心で問題数が少ない
- 受験対策にはこのあと中級レベルが必要
【中級:文法理解と実践をくり返す】
偏差値50~60
ここでいう中級とは、高校文法がある程度身についている状態。
ただし範囲が広いテストになると細かいミスが多くなり、点数の伸び悩みを感じるレベルです。
中級レベルの方には実践問題が多く、解説もわかりやすい3冊を厳選しました。
このなかの1冊を徹底的に学ぶことで、ほとんどの難関大学に合格できる力が身につきます!
総合英語 Evergreen
長年、受験生の定番だった「Forest」の進化版のような1冊。
高校文法のすべてが網羅されているといっても過言ではありません。
ぶ厚い解説系にもかかわらず、「わかりやすさ」を徹底的に追及されており、ていねいな説明や豊富なイラストが特長で、威圧感を感じません。
基本から確認までの4部構成で、単なる暗記ではなく理解しながら進めることができます。
さらに専用アプリとも連動しており、音声学習も可能。
- 英文法を完ぺきにマスターしたい
- なんとなく解答をなくしたい
- 学習場所が固定の人(持ち運びが大変)
- ぶ厚く、持ち運びにくい
- 厚さゆえ、最後までやりきる達成感を感じにくい

Forestを持っている人は買い足す必要はありません。
大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本
秀英予備校の元講師、現在はスタディサプリの講師である肘井先生の1冊。
この本の1番の特長は、長文読解を目的とした文法書であること。
一般的な文法書は5文型や不定詞、現在完了など、文法項目ごとで分けられていますが、この本は意味のかたまり編、識別編、構文編、動詞の型編など、33のテーマから長文読解のための知識が身につくように工夫されています。
構成もシンプルで、例題→解説→確認問題→発展問題と1つずつクリアでき、解説には図解が使われ、わかりやすいのも人気のヒミツです。
- 一通り文法学習は終わっている
- 長文読解が苦手
- 難関大学の問題にもチャレンジしたい
- 高校英語の文法知識がないとわからない
英文法・語法Vintage 3rd Edition
難関大学合格への必要最低限の文法知識が1冊で身につく参考書。
1番の特長は問題数の多さと網羅する範囲の広さ。
標準的な参考書の問題数が約1000題であるのに対し、Vintageには1621題も掲載されており、アクセント、発音の問題が豊富です。(CD付き)
また、左に例題右に解説と見開きで使いやすく、各問題の解説にそれぞれポイントが1行で書いてあるため復習がしやすいです。
- 一通り文法学習は終わっている
- いろいろと手を出さず1冊をくりかえすのが好き
- 発音・アクセント問題が苦手
- 不正解の選択肢に対する解説がなく暗記に頼りやすい
- その情報量ゆえに多少ごちゃごちゃして見える

NextStageを持っている人は買い足す必要はありません。
【上級:ランダムに解いて総仕上げ】
偏差値60~
ここでいう上級とは、模試で毎回7割~8割の正答率がある人。
文法書の内容はほぼすべて理解できています。
ただし、文法項目がバラバラに出題される本番のテストではミスがあるレベル。
ここではランダムなハイレベルの問題にたくさん挑戦できる2冊をご紹介します。
大学受験スーパーゼミ 全解説 実力判定 英文法ファイナル問題集 標準編
全10回のテスト形式問題集。
時間制限が決められており、本番さながらに緊張感をもって取り組めます。
そしてこの本の1番の特長は解説のていねいさ。
問題ページ以上に解説ページに厚みがあり、見やすくていねいに説明されています。
そのため、問題集にありがちな「やって満足!」が起きにくいです。
さらに答え合わせ後は番号を付属の表で確認すると弱点を知ることができます。
3周ほど使いこなした頃には、試験に強い自分になっていることまちがいなしです。
- 知識があり文法項目ごとの問題なら解ける
- 緊張感をもって取り組みたい
- 自分の弱点を知りたい
- 中級までの文法知識がないと、できずにやる気を失うかも
大学受験 英文法・語法ランダム演習セレクト600
その名のとおり、文法問題をランダムに練習できる1冊。
全国の大学およびセンター試験で出題された短文問題を徹底分析し、各項目の出題頻度に応じた題数が収録されています。
そしてこの本の1番の特長はレベル別になっていること。
徐々にむずかしくなっていく構成で、自分のレベルを把握しやすく、くり返すことで上達実感も感じやすいです。
さらに、「弱点発見チャート」がついており、どの文法が苦手なのかわかります。
- 知識があり文法項目ごとの問題なら解ける
- ランダムに練習がしたが、いきなり上級は緊張する
- 自分のレベルや弱点を知りたい
- 中級までの文法知識がないと、できずにやる気を失うかも
さいごに
大学受験のための英文法の参考書7選をご紹介しました。
参考書の選び方をまとめると、「今の自分のレベルに合っていて、問題数が多く、解説が詳しいものから」でしたね。
ぜひ「これならできそう!」と思える1冊を見つけて取り組んでみましょう!
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